F&A (経営管理)
入社後のトレーニング

P&Gでは、入社何年目であろうと、トレーニングを受けることができます。というのも、P&Gでは成長ステージに応じて求められるスキルや必要な知識について様々なトレーニングが用意されているからです。トレーニングの内容は、全社員・ファンクションに向けて用意されているコーポレートトレーニングと、ファイナンスの専門知識・スキルを身につけるためのファンクション独自のトレーニング、さらにOJTに区分されます。いずれのトレーニングも各個人がグローバルで通用するビジネスパーソンとして成長することを目的としています。
当然、日々の厳しいビジネス環境の中で上司や先輩に教えられながら、身をもって学ぶOJTも重要です。しかし、特にファイナンスには、経営戦略を練っていく上で専門的な知識・スキルが要求されるため、通常業務から離れて、体系だったトレーニングによってそうした能力を磨いていくことも重要です。その幹となるのが「ファイナンス&アカウンティング(F&A)カレッジ」です。
P&Gでは数あるトレーニングの中から、何をどのように選択し自分自身を磨いていくかについて、一人ひとりの社員が自分で考え、行動していくことが求められます。つまり自分自身の成長について、きちんと自身で責任を持つことが要求されているのです。こうしたトレーニングシステムは、人が会社にとっての重要な資産であり、人材の成長が企業の成功につながるという企業理念に基づいています。
これらのトレーニングを通じて、入社以前はファイナンスの知識を持たなかった社員も、ファイナンスのプロフェッショナルとして成長することができるのです。
さらには、P&Gではトレーニングを受けるだけでなく、キャリアの早い段階から“トレーニングする側”にまわります。コーポレートトレーニングをするために、自身の持っているスキルや経験を省みて、それをよりよく伝えていくためにプレゼン能力を高める努力をすることもまた、自身のさらなる成長につながっています。
1    ファイナンスカレッジ
     
ファイナンスに求められる基礎知識や専門的分析手法などを、日常業務から離れて集中して学ぶ形式のトレーニングです。また、戦略策定を行っていく上での思考法や組織の動かし方、変革の導き方などのメニューも用意されています。カレッジ1ではアジア全体での若手1〜2年目の社員が一同に会し、基礎知識を学ぶと同時に、国籍や文化を超えてビジネスについてケーススタディを行ったり、実戦形式でのトレーニングを受けたりするなど知的好奇心を刺激されました。またP&Gの組織としての多様性や、アジアにおける経済の成長について仲間を通じて感じることができました。カレッジ2ではより分野別で専門内容について学ぶ機会になります。私の仕事が、主に売上・利益予測を通じて事業部全体のビジネス成長に貢献することであったことから、“会計”や“財務”、“収支予測”といった分野を中心にカレッジ2に参加してきています。また4年目以降は役職の責任範囲の拡大に伴って、専門的な“製造原価・管理会計”といったトレーニングも受けています。


2     OJT (On the Job Training)
     
上司や先輩など経験を持った社員から、仕事における考え方や進め方を実際の仕事を通じて学んでいきます。実際の日々の業務にその時々でできていること、できていないことを上司と検討し、具体的な成長のための対応案や行動の変化について話し合うことが早いペースでの成長を可能にしていると思っています。前述した体系だったトレーニングで学んだことをすぐに実践させ、より生きたアドバイスをもらうことでさらに成長を加速させていく。そんなプロセスがP&Gには用意されています。
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ファイナンスは、経営戦略のプロフェッショナルとして、バリューチェーン(開発から生産、販売に至るまでの全ての事業活動)、ブランド・国にまたがって収益性の高いビジネスモデルを構築することが求められています。そのため、入社1年目から、様々な種類のアサインメントを担当することを通じて、包括的な視点を身につけるキャリアパスが敷かれています。さまざまな視点から経営というものを理解することができるため、組織の内部外部を問わず多くの経営人材を輩出しています。